エッチなことになると素直になれない私はおかしいのでしょうか?
「一度わたしがエッチを断ってから、彼はわたしにまったく触れてこなくなりました。そのあと、わたしからエッチに誘ってもスルーされました。エッチ以外のことには素直になれるのですが、エッチのことになるとまったく素直になれません。どうしたらいいでしょうか」
今回はこのご相談にお答えしたいと思います。
好きか、あまり好きではないか
いろんな人の話を聞いていたら、エッチが好きな人と、あまり好きではない人に、パッカリと分かれるのではないか? と思います。
あまり好きではない人は「彼とはエッチなしで十分」と言うこともあります。「エッチなんかこの世からなくなってしまえばいいのに」とまで言う女子もいました。
エッチが好きか、あまり好きではないか、というのは、経験によるのかもしれない。ある話を聞いて、そう思います。ある話とは、以下。
「わたしは初体験のときから、エッチがめちゃ気持ちよかったので、それからエッチばっかりしていました。特定の彼氏を作ることなくエッチを楽しめる今の人生がサイコー!」
ま、極端な例かもしれませんが、「いい経験」をした人は、それなりにエッチが楽しく好きになり、あまりいい思いをしてこなかった人は、エッチが好きになれないのではないか? という仮説の一部を支えてくれている話です。
あなたは普段から素直じゃないのではないですか?
さて、ご質問にある「エッチ以外のことには素直になれるのですが、エッチのことになるとまったく素直になれません」という文章ですが、これってホントでしょうか? エッチがあまり好きではないのであれば、あるいはこの文章のとおりなのかもしれません。
でも、もしそうであるなら「わたしからエッチに誘っても」という文章は生まれてこないように思います。ホントに素直な人は、たとえば彼に対して「わたしはあまりエッチが好きではない。でもこの前、わたしがあなたの誘いを断ったのが気になっているんだけど……断ってしまってごめんね、ホントはね……」という「話」をしますよね、じぶんの心に素直に、正直に。エッチに誘う前に。
じぶんに非があるかもしれない、心のなかにモヤモヤしていることを、自省しつつ言語化して相手に過不足なく伝えることができる人、これが真に素直な人なのでは?
**
つまりあなたは普段から素直じゃないのではないですか? 素直か素直じゃないか、というのは、あなた自身がじぶんを振り返って判断することでありつつも、彼があなたのことをどう思っているのか? ということでもあります。「一度わたしがエッチを断ってから」というところが気になります。
ある種のデリケートな男子は、一度断れたら「おれの彼女はエッチがあまり好きではないのだろう、であれば、おれから誘わないほうがいいのだろう、誘ったら彼女がイヤな思いをして、おれはフラれてしまうかもしれない」と思い込んでしまうところがあります。
だから、ほかでも口を酸っぱくして言っていますが、女子は「彼がしたいと思ったときに、できる限りヤラせてあげるべき」なんです。
彼がしたいと思った、あなたは断った。こういうことが何回か繰り返されると、繊細な男はふつうに「彼女はエッチがあまり好きじゃないんだろうな」と思ってしまうのです。
さらに「人類みなエロいんじゃなかったっけ? 彼女も気持ちいいってこの前のエッチのとき言ってたしな。おれの彼女は素直じゃない女だな」と思い込んでしまうのです。
ホントはスケベなのであればお互いに「ホントはスケベです」と言うこと
なぜそう思い込んでしまうのか? 理由はよくわかりませんが、ひとつ言えるのは、ある種のデリケートな彼は、彼女をエッチに誘うことを「非日常の極み」みたいに思っているからでは?
つまりヤンチャでエッチ大好きな男子にとって、女子をエッチに誘うのは日常であり、なんなら「誘わないと女子に失礼だ」と思っています。がしかし、デリケートな男子は(おおむねマジメな男子は)、「意を決して」彼女をエッチに誘うのです。
意を決しておこなった行為を「わたしは今日、したくないから」と断られたら……彼は深く傷つきますよね。
**
男女お互いに、したいときに素直に「したい」と言うこと。ホントはスケベなのであれば、お互いに「ホントはスケベです」と言うこと。彼も彼女も相手に「したい」と言われたら、できる限りそれに応じること。
応じられないときは、相応の誠意ある断り方をすること。
ホントに素直なカップルは、こういうことをしています。ということは、あなたはエッチ以外のことに対しても、ホントは素直じゃないのではないですか? 彼も。(ひとみしょう/文筆家)